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会報40号 [会報]

Bulletin de l'Association Japonaise d’Etudes Sartriennes N°40 juin 2014
日本サルトル学会会報            第40号 2014年 6月


次回研究例会のお知らせ

第33回研究例会が以下の通り開催されることになりましたので、ご案内申し上げます。多数の皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2014年7月12日(土)13 :30~18 :00
場所:立教大学 池袋キャンパス5号館 5210号教室

受付開始 13 :00
1. 研究発表 13 :30 ~ 14 :15
「『聖ジュネ』とホモセクシュアリティ」
発表者:中田麻理(立教大学 大学院博士後期課程)
司会: 黒川学(青山学院大学)

2. ワークショップ「サルトル研究のあり方」 14 :30 ~ 16 :30
司会:翠川博之(東北大学)
話題提供者:鈴木道彦(獨協大学名誉教授)
永野潤(フェリス女学院大学他)
森功次(日本学術振興会)

3. 講演 16 :45 ~ 17 :30
“Sartre et la traductrice des Mots”
Jean-Pierre Boulé (Nottingham Trent University)
Modérateur : Nao Sawada (Université Rikkyo)

総会 17 :40 ~ 18 :00
懇親会 18 :30 ~(会場近くの店を予定しております)

本会は非会員の方の聴講を歓迎致します。事前の申し込み等は一切不要です。
当日、直接会場へおこし下さい。聴講は無料です。



発表要旨

「『聖ジュネ』とホモセクシュアリティ」
発表者:中田麻理(立教大学 大学院博士後期課程)

 J-Pサルトルは『聖ジュネ』において、ジュネにとって泥棒であることは、同性愛者であることに先立つとしている。すなわち、孤児で里子であったジュネは、「お前は泥棒だ」という言葉によって決定的に社会から切り離され、その後同性愛者となったのもその延長線上のできごとであるというのである。サルトルによるこうした分析は、性的指向(セクシュアル・オリエンテーション)の決定という点に関しては議論の余地があるものの、ジュネにおける同性愛の本質をマイノリティであることとして見抜いていた点は注目に値する。とりわけ、小説における「語り」に注目するときにそれは重要である。というのもジュネの小説は、同性愛者である語り手が異性愛者である「あなたがた」に語りかけるという形式を有しているが、このとき語り手と読者の関係は、全く対称な二者同士の関係ではありえないためである。同性愛者として語ることは、社会の外からマジョリティである「あなたがた」に語りかけるという非対称的な関係を意味する。サルトルの視点は、こうした関係の非対称性に関して意識的であるため、ジュネにおける「語り」を読み解くに当たって不可欠なのではないだろうか。
 本発表では、こうした見解に基づき、従来ジュネにおける同性愛あるいは作者と読者の関係性を問題にしてきたバタイユ、ミレット、ベルサーニによるジュネ論と対照させ、サルトル的解釈がどのように反映・解釈されてきたのかを検証し、同性愛者として語ることがいかなることであるのかを再考したい。

ワークショップ「サルトル研究のあり方」
司会:翠川博之(東北大学)  
話題提供者:鈴木道彦(獨協大学名誉教授)
  永野潤(フェリス女学院大学他) 
  森功次(日本学術振興会)

  「『語る主体の存在からの言葉の乖離』の問題は、私が戦後サルトルから学んだ<実存主義>の核心的思想−−「世界=内=存在としての己れ自身の存在に責任をとる思想」(それがサルトルのengagementなるものの真義)によってこそ、真の解決を得ると考える。ただ、サルトルが戦後日本の思想界で流行した時には、それは新たに輸入された新衣裳の一つでしかなかったし、そのように自分自身の実存とは無関係に彼の実存主義をとり上げる態度は、わが国では最近の若い研究者たちの作る『サルトル研究会』にさえも形を変えて継承されている」(討論塾 塾報176より )。『サルトル哲学序説』(1966)、『サルトルとマルクス主義』(1966)の著者である討議塾主宰、竹内芳郎氏によるこの学会批判にどう応えるか。
昨年7月6日の総会で鈴木道彦会長より問題提起が行われ、短い時間のなかで永野潤氏と森功次氏が意見をぶつけあった。本ワークショップは、中断された議論の続きを一同で行うために企画したものである。前半に、鈴木道彦会長、永野潤氏、森功次氏より全体議論に向けて提議をしていただく。


“Sartre et la traductrice des Mots”
Jean-Pierre Boulé (Nottingham Trent University, chercheur invité de l’Université Rikkyo)

Cette communication se concentre sur la relation entre Sartre et Lena Zonina, son interprète lors de ses voyages en URSS et la traductrice des Mots. Guidé par le livre de Debra Bergoffen publié en 1997 The Philosophy of Simone de Beauvoir, Gendered Phenomenologies, Erotic Generosities, [Phénoménologies genrées et générosités érotiques], j’examine également le rôle de Simone de Beauvoir dans cette relation et montre que Beauvoir, de par son attitude, exemplifie le concept de générosité du don que l’on trouve dans Pour une Morale de L’Ambiguïté. Ce texte est mis en dialogue avec Cahiers pour une morale pour montrer que Sartre fait écho à Beauvoir dans sa description de l’amour dans ces cahiers et illustre certains de ses propos théoriques dans sa relation avec Zonina. Les sources utilisées pour examiner cette relation seront les Mémoires de Beauvoir, la correspondance entre Sartre et Zonina (restée inédite) mais aussi la nouvelle de Simone de Beauvoir, Malentendu à Moscou, écrite en 1967 mais qui n’a été publiée qu’en 1992.

 定例会に先だって法政大学においてJean-Pierre Boulé氏の講演と討論会が催されます。併せてご参加ください 。
日時:2014年7月4日(金)17 :00~19 :00. 場所:法政大学市ヶ谷キャンパス富士見坂校舎F310
講演:“Camus and Sartre : Similarities amongst differences.Differences amongst similarities”
討論会;「実存主義の現況」
提題発表:「実存主義の遺産:自由という重荷」司会および提題発表:鈴木正道
講演は英語で行なわれますが日本語の通訳を添えます。討論会の提題発表は日本語で行なわれますが、ブレ教授にはあらかじめ内容を伝えておきます。討論会には来場者が自由に参加できます。発言には適宜通訳を添えます。
予約不要、入場無料。お問い合わせは法政大学 言語・文化センター TEL 03(3264)4742まで



サルトル関連出版
鈴木恵美「初期大江文学とサルトル受容 : 『鳩』を視軸として」、『日本女子大学大学院文学研究科紀要』 20, 63-76.
関大聡「アメリカン・ウェイ・オブ・アンガジュマン : ジャン=ポール・サルトル『恭しき娼婦』とボリス・ヴィアン『墓に唾をかけろ』におけるアメリカの「真実」」、『れにくさ = Реникса : 現代文芸論研究室論集』 5 (3), 256-275.
竹本研史「ジャン=ポール・サルトルと共産党――1946-1957」、『国際関係・比較文化研究』、静岡県立大学国際関係学部、12(2)、71(353)-87(369).


発表者募集のお知らせ
日本サルトル学会では、発表者を随時募集しております。発表をご希望の方は、下記の連絡先までご連絡下さい。なお例会は例年、7月と12月の年二回行っております。


合同ワークショップのご案内・発表者募集
デリダとサルトルをテーマにしたワークショップを、脱構築研究会と合同で開催いたします。日程は、12月6日(土)、場所は立教大学の予定です。詳細は次号にてお知らせいたします。
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